賃貸か、それとも持ち家か――。これまで多くの人が悩んできただろうこの二択。しかし、アットホームが行った調査によると、賃貸と持ち家を選択する人では、個人年収と世帯年収に大きな差はないという。では、賃貸派と持ち家派のどこに岐路があるのだろう。
調査は「20~40代子持ちサラリーマンの『一生賃貸派と持ち家派』の意識調査」。対象は首都圏(1都3県)在住、既婚で子どもがいる20~40代サラリーマン。「今後、一生涯賃貸物件に住みたい/どちらかというと住み続けたい」人300人と、「現在持ち家に住んでいる人」300人、合計600人。調査方法はインターネット。調査期間は2013年7月19日~7月22日。
賃貸派の7割
「持ち家派に変わるかも」
調査によると、一生賃貸派と持ち家派、それぞれの個人年収の平均は655万円と671万円。世帯年収は平均753万円と772万円で、どちらもやや持ち家派の方が高いものの、大きな差ではなかった。また、当然の結果ではあるが、賃貸派は「賃貸の方が得」(77%)と考えている人が多く、持ち家派は「持ち家の方が得」(88%)と考えている人が多い。この結果からも、自分の選択を肯定していることがわかる。ただ、持ち家派の方が10ポイントほど肯定率は高いようだ。
これに対し、「賃貸派、持ち家派という考え方はこれからもずっと変わらないと思うか」を聞いた質問に、「変わらない」と答えたのは持ち家派が70.3%、賃貸派が29.7%だった。賃貸派は年齢や収入増によって変わると答えた人が目立った。
賃貸・持ち家のメリット・デメリットとしてよく言われるのは、「住み替えやすい/安心感がない」、「安心感がある/ローンを払い続けなくてはならない」などというもの。それぞれを選んだ人にその理由をフリーアンサーで聞いたところ、回答は次のようになった。
■一生賃貸派
1 住み替えやすい
2 災害やローンなどのリスクが少ない
3 気楽/購入は面倒
4 維持・管理が楽
5 購入資金がない
■持ち家派
1 資産になる
2 自由にできる
3 所有する安心感
4 音など周りに気を使わない
5 家賃がもったいない