明日は節分。豆をまくだけではなく、近年は恵方巻を食べる習慣も全国区となりコンビニでも恵方巻が売られる光景を目にするようになった。この節分、地域によって少し習慣が異なることもあるようだ。アサヒグループホールディングスが行った調査を見てみよう。

 調査対象は全国に暮らす20歳以上の男女。有効回答数は761人。調査方法はインターネット。調査期間は1月21日~27日。

「厄払いで交差点にお金を撒く」人も?

 まず、節分で「まく」もの。最も一般的なのは「大豆」だが、地域や家庭によってはバラつきがあるようだ。「あなたの家や地域では、何をまいている?」という質問(複数回答)の結果は次の通りとなった。「炒った大豆」(74.8%)、「殻つきの落花生(ピーナッツ)」(25.5%)、「チョコレートやキャンディなど、お菓子」(5.8%)、「餅」(1.6%)、「お金を包んだもの」(1.3%)。

 4分の1程度「落花生」をまくという地域があることがわかる。地域別に見ると、長野県、青森県、秋田県、岩手県は100%が「落花生」と回答しており、新潟県、北海道、宮城県が続いている。上位10位には佐賀県、鹿児島県、宮崎県などの九州や和歌山県もランクインしている。落花生の主な生産地は千葉と茨城で、この2県で生産量の約9割を占める。なぜ東北や北海道で落花生がまかれているのだろう。

「全国落花生協会」の公式サイトには「毎年節分が近くなるとマスコミ関係者から『豆まきに落花生を使い始めたのはいつ頃ですか。』『どこで落花生の豆まきをしますか。』と言った質問が寄せられます」という説明があるページがあった。サイト内での説明によると、北海道で落花生をまくようになったのは国内での生産が拡大し始めた昭和30~40年代。「雪の多い地域で使う割合が高いのは、雪の中に撒いた豆を拾うのは落花生の方が楽ですし、後で食べることを考えると空に入ったマメの方が衛生的」といった理由が考えられるという。

 少数派意見だった「お金」は、「厄年の人は、お餅と5円玉を白紙に包み、家から角ごとの道端に振り返らず置いてくる。翌日に置いてきたものがなくなっていたならば厄落しとなる」(男性50代、静岡県)、「厄払いで交差点にお金を撒く」(男性30代、鹿児島県)といった回答があった。