舞台は大阪・ミナミから東京・原宿へ――。
9月27日、大阪発の低価格雑貨店ASOKO(アソコ)2号店が東京・原宿にオープンした。また10月2日には同店から徒歩圏内の表参道に、こちらも東京初出店となる北欧発の低価格雑貨店「タイガー」のオープンが控えており、原宿は低価格雑貨の新たな激戦地となりそうだ。
タイガーは、デンマーク企業ゼブラ社が展開する“北欧生まれの100円ショップ”とも呼ばれるデザイン性の高い低価格雑貨ブランド。昨年7月、大阪のアメリカ村に日本1号店をオープンさせ、混雑の影響で一時休業したこともあったほど大人気になった。
一方、ASOKOは大阪を拠点に低価格ファッションブランド「YEVS」などを展開する遊心クリエイションが、今年3月に1号店を大阪の南堀江オレンジストリートにオープンさせたおしゃれな低価格雑貨ブランド。同じくオープン当日には、「開店時間に200人以上が列をなし、1日で3000人以上が来店した」(同社)と、こちらも大きな反響を呼んだ。
ここまでの紹介でお分かりのとおり、両ブランドの共通点は「おしゃれな低価格雑貨」であり、1号店が「大阪・ミナミ」を舞台にしているということだ。
ミナミは、「ZARA」や「TOPSHOP」、さらに直近では今年4月に「H&M」と「フォーエバー21」がオープンするなど、ファストファッションブランドが多数集積している。
つまり、ミナミにはすでに流行のものを低価格で求める顧客が集まる土壌ができており、複数の店舗で買い回りすることが多いというファストファッションブランドの顧客の関心を惹くには、タイガーやASOKOにとって最高の立地だった。