空前の文房具ブームの中でも、これまでほとんど触れられることのなかった100円ショップの文房具。だが、このもっとも身近で日本最大の文房具店には、実は宝の山が眠っている。アイデア次第で無限に用途が広がる100円文具から、使い方のヒントとなる「10の鉄板ワザ」を、日本最大級の文房具コミュニティ「文房具朝食会」と、文具×勉強法を実践するプロ講師・多田健次氏が厳選して紹介する。
100円ショップは日本最大の文具店
今、ちまたでは空前の文房具ブームです。デジタル全盛期にもかかわらず、アナログ文房具の売上は伸び続け、新しい機能を持った「進化系文具」も次々と登場しています。テレビや雑誌では文房具の特集が組まれ、ビジネス誌でも、効率やモチベーションを上げる道具として注目されています。
文房具の量販店では、新しい機能を持った文房具がずらりと並べられ、手帳やノートと組み合わせて使うような文房具には、単なる趣味を超えた「仕事道具」としての機能が付け加えられています。
しかし、マイボイスコム株式会社が2009年に実施した調査によれば、文房具の購入先でもっとも多いのは、54.1%で100円ショップです。また、100円ショップでよく買う商品についても、70.5%で文房具が1位となっており、あまり知られていませんが、世の中の人が文房具を買うときには、100円ショップを有効活用しているというデータがあります。
もちろん、文房具にこだわらない人が「安い」という理由から100円ショップを利用しているともいえるのですが、今や全国いたるところにある100円ショップは、もっとも身近な文房具店だというのは紛れもない事実です。
安価に買える100円ショップの文房具は、消耗品として利用する際にはとても便利です。実際に多くの人は、便利な機能文具は専門の文具店で買い、ファイルや付箋などの消耗品は100円ショップで買うなどと、上手に使い分けていると思います。