30代男性の
更年期障害も増加中

 見かけや自覚症状によってある程度身体の老化が把握できるかもしれませんが、これはあくまで一部に過ぎません。内臓や血管等の状態をみる各種の検査をして初めて、その人の老化がどの程度進んでいるのかが分かるのです。

 例えば、次の四つの検査をすると大まかな老化進行が判定できます。

(1)PWVという、手と足での動脈硬化をはかる
(2)IMTという検査で、頸動脈のエコーから動脈硬化をはかる
(3)血中のDHEAという性ホルモンの量をはかる
(4)握力をはかる

 いずれも加齢による変化が顕著に表れるものです。

 この検査で、実年齢よりも老化が進行しているという結果が出れば早めに手を打つことです。意外と知られていませんが、30代の男性でも更年期障害が現れることがあり、男性ホルモンや(3)のDHEAの低下があるとそれが疑われます。そうなった場合、ホルモンを補うなどの対策を実施することで様々な症状が改善される可能性もあります。

 老化に対してはこのように「自分の状況を知る」ことが、アンイチエイジングの第一歩なのです。

 それでは、次回からは連載のテーマである、「アンチエイジングと食」について具体的にお話ししていきましょう。

【著者紹介】久保明(くぼ・あきら)
1979年慶應義塾大学医学部卒業。1988年米国ワシントン州立大学医学部動脈硬化研究部門に留学。「高輪メディカルクリニック」を設立し16年間院長を務め、現在は東海大学医学部付属東京病院を始め都内3カ所で診療を行う。人の老化度を測る「健康寿命ドック」を開発し、その結果に基いたソリューション(運動や栄養指導)を実践。生活習慣病の診療と予防医療・アンチエイジング医学の確立に注力。サプリメントやスポーツ医学の世界最先端の情報と実践を駆使した講演や企業のアドバイザーとしても活動している。