結婚、出産をしても仕事を続けたい――。最近は、そんな考えを持って就職活動をする女子学生がとても増えているという話をよく耳にします。
では、実際に結婚、出産後も仕事を続けている女性はどれくらいいるのでしょうか。実は、残念なことに出産前に仕事をしていた女性の約6割が出産を機に退職しています(国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査(夫婦調査)」2011年)。就職活動のときは、男女一緒に選考を受け、ともに入社し、働き始めたにもかかわらず、女性は「出産」という“ライフイベント”を機に会社を辞めざるを得なくなっているのです。
ただし、女子学生と一口に言っても、キャリアと人生に対する考え方は千差万別です。必ずしも結婚や出産をする人ばかりでありません。とにかくバリバリ働きたい人、仕事も家庭もどちらも頑張りたい人、出産後は家庭や育児を大事にしながら働きたい人……など様々でしょう。
さて、そんな考え方も様々な現在の女子学生が、“ブラック企業”に入社する不安を払拭し、自分にあった企業を見つけるにはどうすればよいのでしょうか。今回は、そんな女子学生のニーズに応えるべく昭和女子大学女性文化研究所が行った「女子学生のためのホワイト企業ランキング」をご紹介しましょう。
調査対象は、『CSR企業総覧2013年版』(東洋経済新報社)に掲載の銀行業35社、サービス業87社のうち、「女子従業員の勤続年数」が無回答の企業を除外した25社、サービス業47社。今回は、女子学生に人気の高い銀行業、サービス業に限定。
両立キャリアウーマン、バリキャリ、しなやか就労
タイプ別にみる「ホワイト企業」
これらの企業を対象にランキングの評価を行ったのが、昭和女子大学女性文化研究所の坂東真理子所長を中心とした「女性文化研究所企業評価プロジェクトチーム」の専門家の面々。
2つの評価指標、A「就業継続・WLB」(勤続年数、男性との格差、ワークライフバランスを保つ制度など)とB「キャリア・フレキシブルワーク指導」(女性の定着率、キャリアアップ、ダイバーシティ政策など)を設定し、最終的にはそれをクロスさせた視点から企業を評価しています。
では、指標A「就業継続・WBL」と指標B「キャリア・フレキシブル」、それぞれの観点から上位に選ばれた企業はどこでしょうか。