ウーバーイーツの荷物の受け渡しの場面写真はイメージです Photo:PIXTA

借金を抱えるウーバー配達員と、億ションに住む女性。LINE交換から始まり、悲しい別れについて書いた前回記事《「LINE交換しませんか?」“億ション”に住む女性客が“借金漬け”のウーバー配達員に友達申請→価値観がズレまくる「異世界交流」が…え、うそ?まさか最後に泣かされるとは》はダイヤモンド・オンラインで大きな反響を生んだ。「作り話」「ゴミ小説」などと揶揄された話には「続き」があった…。(ウーバー配達員ライター 佐藤大輝)

億ション姉さんのお墓はどこ?
→別居していた旦那の回答は?

 大切な人が亡くなった後に、何をしたところで自己満足でしかないのかもしれない。それでも僕はどうしても、友人のお墓の前で手を合わせたいと思った。

 億ション姉さんの旦那さんがどのような仕事をしているかは、生前に聞かされていた。名字と職種をGoogle検索に入力すると、すぐに旦那さんの職場が見つかった。

 勇気を出して電話をかけた。しどろもどろ事情を説明すると、後ほど本人から折り返しをさせると、電話口の方から返答があった。

 30分ほどたった頃、知らない番号から着信があった。億ション姉さんの旦那さんだった。警戒心の滲み出たやり取りが続いた。旦那さんからは、「妻の死についてはほとんどの人が知らない。知りようがないのに、なぜウーバー配達員を名乗るアナタが知っているのか」「がんであることを聞かされて以降、妻の精神状態は不安定になり、これが原因で友人関係は疎遠になっているはずだ(つまり友人なんていないはずだ)」と言われた。

佐藤「**さんとは友達だったんです。信じられないかもしれませんが」
男性「会ったことのないアナタを信頼するわけにはいかないので」
佐藤「お墓の前で手を合わせたいのですが、難しそうでしょうか」
男性「私には娘もいますし、困ります。お断りさせてください」