なにしろ、20戸ほどしかない山間部。踊り手は当然のごとく、70歳を超えた高齢者となる。したがって、踊っているのか、ヨロけているのか、の見分けがつかず、見ている方がやたらハラハラ、ヒヤヒヤさせられる、妙にスリリングな神事でもある。

 ここまで来れば、サバが日本人の心の奥深くに眠るラテン魂を復活させることは、もはや疑う余地がない。70代も踊るサバ・パワー。踊るばかりか、サバを食べると歌いたくなる効果もあるようで、全日本さば連合会では「サバンド」と称してバンドも結成し、こんな替え歌まで作ってしまっている。

 鯖ナイツ! 泣かないっ! うますぎるだけ 君だけ
 くんせいの けむりが しみただけ

 だから ダーリン ダーリン 
 サバ しめサバ 塩焼き 鯖しゃぶ 薫製 味噌煮 鯖ナイト

 メロディーはもうおわかりだろう。名曲『スタンド・バイ・ミー』にのせてノリ良く歌えば心も踊る。タイトルは、『サバンド・バイ・ミー』である。

サバジェンヌになってから運気上昇
仕事をも増やす「サバ」の効果

ランチも当然、サバ料理。写真は、池田さんがよく行く佐藤燻製工房「西小山カフェ&燻製バー」の「へしこピザ」。「生地も手作りで、へしこのうまみとトマトソース、もちもち生地の相性が巣晴らしい!」とコメント。店ではほかにも、「へしこナポリタン」や「へしこのガレット」など、いろいろなへしこ創作料理を味わえるそう。ちなみに、ここの店主も全日本さば連合会のメンバー

 正月早々、脱線しすぎた。だが、これもサバの効果とお許しいただきたい。そこまでサバに酔いしれて、どんないいことがあるのかと疑う読者のみなさまには、こんなサバジェンヌの言葉を送りたい。

「サバジェンヌになってから変わったことですか? そうですね、全体的に運気が上がってきたような気がします」

 サバを通じた人脈で、なぜか本業の企画も通りやすくなり、仕事も増えているそうである。という訳で、副業は「儲け」よりも「運気」重視で選ぶべし。イワシ、いや、サバの頭も信心から、である。サバは言わずと知れた回遊魚。妖艶にツヤツヤと光輝くその背中に乗ったつもりで大海へと漕ぎ出せば、世界進出も夢ではなくなる(?)……かもしれない。

 それでもなお人生につまづいた夜は、こんな風に歌おう。

 鯖ナイツ! 泣かないっ! うますぎるだけ 君だけ~♪

 おつまみには、是非、サバをお忘れなく。