タイプ2 後継者が兄弟姉妹などの親族

 妻子や婿・嫁以外の親族に事業を承継させる場合、永続的な承継を前提とした「完全移譲型」と、まだ幼い実子などが成長するまで一時的に事業を託す「ワンポイントリリーフ型」の2種類がある。

 ワンポイントリリーフ型では、準備をしっかりしておかないと、兄弟から実子などへの2次移譲がうまく行われず、リリーフ役に事業を乗っ取られてしまうリスクがある。

 また、リリーフ役には資産や資質の面での裏付け、言い換えれば承継者としての正当性が不足していることも多く、取引先や従業員との関係の維持に、一時的にせよ、問題が出る可能性も考えておくべきだ。

 一方、完全移譲型の最大のポイントは、承継者が事業をどのように買い取るか、にある。すぐには事業全体を買い取れないケースが多く、買い取りは年数をかけて実行される。この場合、事業を移譲する側の遺族は、所有する事業のリスクを引き続き負いながら、事業を移譲して得られる資金(評価された事業価値)が全額は回収できない状況となる。

タイプ3 従業員などが承継/後継者を社外から招聘

 “番頭”格の役員や有能な若手幹部に経営を委譲したり、取引先の企業や金融機関から後継者を招いたりするケースもある。この場合、会社の所有(オーナー家)と経営が分離することが多く、後継の経営者は単なる“雇われ社長”になる。

 モチベーションや報酬などの問題で経営が安定しなくなったり、外から迎えた後継者に適性が欠けていることが後から発覚したりすることがある。