【取扱その6】ゆるふわ社員は
「組織の潤滑油」として機能させる

 バラエティ番組で芸人集団がひな壇でおしゃべりをする、という番組は多い。こういった番組では必ず、「いじられ役」が存在することが多い。彼らは「スベる」ことも多いが、必ず次回も番組に呼ばれる。なぜか。彼らが番組に必要だからだ。彼らが番組に出演すると、他の芸人が安心するということがある。そういう組織の愛されキャラにゆるふわ社員は向いている。

 ゆるふわ社員は、他人の出世を阻んだりしないし、他人の地位を脅かすこともない。なので、組織の人間関係において、保険のような安心感を与える立場として機能する機会が多い。優秀な人間ほど、ゆるふわ社員のような存在が本質的には嫌いではないはずだ。

 一方で、組織の人間関係を壊すようなゆるふわ社員がいる場合は、毅然とした態度で臨むほうが良いだろう。

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 ここまで読み進めて、なぜここまで優しく接しなくてはいけないのか、とお嘆きの人も多いだろう。しかし、お金も地位もいらないという社員は、果たしてマネジメントする側になったあなたと同じレイヤーにいる社員だろうか。そうではないだろう。それなのに、自分の若手社員時代と同じ能力や成長を求めるのは、そもそも酷な話だ。

 年功序列型の組織の場合、どんな人でも年齢に応じて成長しなくてはいけないが、成果給の場合、そこそこ働き、給与は慎ましく、という人がいても良いかもしれない。すべての部下を成長させようなんて、ある意味上司側の意見の押しつけなのかもしれない。

 もちろん、給与から割り出した損益分岐点のようなものを作り、それを達成できないゆるふわ社員には、賃下げ交渉かパフォーマンスアップのための試作を行うしかないのだが。

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