Amazonで「雑談力」と検索してみると、ベストセラー含め何冊もの指南書がヒットする。「雑談力」はコミュニケーション能力と同様、今やビジネスにおいてもプライベートにおいても重要なスキルのひとつと思われている節がある。「雑談力」とは一体どんな能力で、社会人たちはどんなときに「自分は雑談力が足りない」と感じているのだろうか。

「雑談力が非常にある」9.2%
年齢とともに雑談力は上がる?

 打ち合わせで初めての会社を訪れ、帰り際にエレベーター前で見送られる数十秒間。あるいは、まだ親しくない先輩と同行することになった際の、行き帰りの電車の数十分間。短くて長いようなその時間に、会話が続く人と続かない人は確かにいる。「雑談力」とは、「コミュニケーション能力」の中にカテゴライズされる能力のひとつであり、「日常の些細な一場面で会話が続くかどうか」が問われる能力だろう。「会話が続くこと」をテーマにした書籍もすでに多く発売され、ヒットしているものもある。

 恋人やごく親しい人と一緒の場合、少しの間沈黙になったとしても、それほど気にならない。しかし、まだ親しくない相手や仕事上の付き合いの相手との間の場合、その沈黙は「不自然」であり、お互いにとってプレッシャーとなりがちだ。互いに沈黙を破るために懸命に会話のネタを探した結果、結局話題を見つけたタイミングが同時で、言いかけたことを譲り合ったり…といった経験をしたことのある人は少なくないはず。こんな瞬間、人は「自分は雑談が苦手かも」と思うのかもしれない。

 情報配信サービス「Gunosy」を提供するGunosyが行った「雑談力に関する実態調査」(※)によれば、「自分には“雑談力”があると思いますか」という問いに「非常にあると思う」と答えた人は9.2%、「ややあると思う」は32.2%、「あまりないと思う」は42.3%、「全くないと思う」は16.3%で、どちらかというと雑談力に自信がない人が多かった。

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※調査実施日は4月11日~14日。調査対象は20~49歳のビジネスパーソン男女600人(新入社員200人を含む)。調査方法はウェブアンケート。