前回はトップ営業マンと普通の営業マンの「小さいけれど大きな違い」について、伝説の営業マン・川田修氏に伺った。
今日は、営業マンの悩みの種でもある「トーク」について聞いてみる。
本当に必要なのは、上手に話すことよりも……。
(撮影/佐久間ナオヒト、聞き手/ダイヤモンド社書籍オンライン編集部)
編集部 営業パーソンの悩みとしてよく聞くのは「お客さまとどうお話ししていいのかわからない」というものです。
川田さんの場合、どんな風にお客さまとお話をしていますか?
川田修(以下、川田) 僕の場合、いきなり商品の話はしません。
編集部 となると、最初は雑談から…?
川田 それも違いますね。
編集部 違うんですか? 大変言いにくいのですが、『雑談力が上がる話し方』という書籍が弊社で今すごく売れているんです…(汗)。
川田 お客さまの頭の中を知るという意味で「雑談力」を駆使して、お話を「聞く」のであれば大事だと思います。
ですが、いわゆるアイスブレイクというのでしょうか。単に世間バナシをして場を和ませるという意味合いでの「雑談」は、僕は違うと思っています。
編集部 雑談力は大事だけれど、雑談は不要。フォローありがとうございます(笑)。
川田 僕がいきなり商品の話をせずに、お客さまと何かを話しているのを見た後輩が、「最初は雑談、アイスブレイク」と勘違いしていたことがあったんです。でも実は、僕は(それは)お客さまにヒアリングしていたんです。雑談とヒアリングは似ているようで全く違うものなんですよ。
編集部 そうなのですか。そういえば書籍『僕は明日もお客さまに会いにいく。』の中でも、「聞く力」の大切さを具体的に教えてくれるシーンがありました。