宝塚には「デトックス」効果があった!?
夢の世界に癒されるエリート男性たち

 ヅカ歴やきっかけ、そして楽しみ方も様々なヅカ男子だが、興味深い共通点がある。彼らの多くは、いわゆる“インテリ”なのだ。商社勤務、経営コンサルタント、会社代表、大学教授などエリートビジネスパーソンばかりが目立つ。

 一見すると、宝塚とは縁がなさそうな彼らがなぜ、ほかの趣味や演劇ではなく、宝塚にハマっていったのだろうか。「ヅカ男子」を自認する麹町アカデミア学頭の秋山進氏は、その理由をこう語る。

「宝塚を見ているときは、他のことを一切考えず、夢の世界に入り込めるんです。宝塚のお芝居にはいわゆる“嫌な人”が出てこないですし。だから、見終わった後はとても晴れやかな気分になれる。いわゆるデトックス効果があるのではないでしょうか」

 実際、ほかのヅカ男子にも宝塚の魅力を訪ねると、同様の効果があると口を揃える。

「すべて忘れて楽しい気分になれるのがいいですね」(商社勤務・50歳)
 「見ているときは何も考えず、ひたすらミュージカルの世界に浸り、緞帳が下りた瞬間に、アロマエステを終えた時のように、すーっとリフレッシュして、体も軽くなる」(宝塚グッズ販売業・40歳)
 「とても清々しい気持ちになります。魅力はデトックスです。他の演劇や趣味に求めるハラハラやドキドキではなく、純粋に楽しむことができます」(会社代表・45歳)

 秋山氏によると、ヅカ男子になる理由は主に3つあり、①特定の娘役が好き②女性ファンの多くと同じで男役スターが好き、そして③デトックス効果、が挙げられるという。

 普段から社内で大きな役割を担っていたり、経営者としての責任の重さなどから、頭をフル稼働させて仕事をしているエリートビジネスパーソンたち。そんなヅカ男子たちが唯一、俗世間の揉め事や難題から解放されるのが宝塚の舞台なのではないだろうか。

「一番の魅力は、カッコいい男性が描かれていること。酔っぱらって下ネタに興じているような品のない男は、宝塚の舞台上にはいないので、ホッとします」(会社員・52歳)という言葉が示すように、宝塚は第一線で闘う男たちが心からやすらげる貴重な場所なのかもしれない。

(文/ダイヤモンド・オンライン編集部 林 恭子)