大きな文字で「(!)署名の前に考えてください。」とあり、その下の白抜きの文字でこう書かれていた。「署名簿に署名捺印した場合は、取り消しはできません。また、一定期間内に、川島町選挙管理委員会で有権者なら誰でもその署名簿を見ることができ、誰が署名したのか確認できます。」

 直接請求するために集められた署名は、選挙管理委員会による有効か無効かの審査を経て、縦覧(1週間)されることになっている。これはたとえば、自分の意思に関係なく何者かに勝手に署名された場合などに異議申し立てるためのもので、誰が署名したかを確認するための制度ではない。当然のことながら、目的外の利用や流出は許さない。

 しかし、署名簿が公開されることに間違いはなく、チラシは住民に強烈なインパクトを与えることになった。署名集めに回っている考える会のメンバーは「署名したいけれど、怖くて書けないという人が多い。署名したことがわかったら村八分にされるのではと怖がっているんです」と実情を明かす。なかには、署名簿がインターネットで公開されると誤解している人までいるという。

署名したいけれど怖くて書けない!
「見られている」という暗黙の圧力

 住民らが議員集団のチラシに強い反応を示したのには、もう1つの事情が考えられた。前回の住民投票条例の署名である。考える会のメンバーたちと連携した道祖土証(さいどいさむ)町議はこう証言する。

「町長が職員の送別会の席で、『職員の家族で(住民投票条例の直接請求に)署名した人がいるのは残念だ』と発言したそうです。後日、その場にいた複数の人から直接聞きました」

 道祖土町議は6月議会の一般質問で直接、高田町長に「(そういう事実が)あったのかなかったのか」と問いただした。町長の答弁は聞こえないくらいの小声で、「特にございません」というものだった。

 署名の審査と管理を所管する選挙管理委員会事務局は、町の総務課内に置かれている。一転して低調ムードとなった川島町住民による2度目の直接行動。果たして、いかなる結末となるのだろうか。