グラミン銀行グループ初の日本人コーディネーターに就任、独立し、バングラデシュはじめ世界中の貧困地域の高校生に映像授業を行う税所篤快氏が次に向かう先とは? 「革命家になる」と豪語する彼のごく普通の悩みとは? 税所氏が先輩起業家と慕う白木夏子さんとの特別対談前編。
僕はソマリランドで革命を起こします
税所 夏子さん、お久しぶりです! 今日は対談できてうれしいです。南壮一郎さんと夏子さんの対談を読んで、「ぜひこの対談シリーズに参加したい!」とメールさせていただいたら、本当に実現してしまいました(笑)。
白木 そうそう、たしか、アフリカから連絡いただいたんですよね。以前、年間の4分の3は海外にいるとお聞きしましたが、今回はどうして帰国を?
税所 ちょっと、事業への資金調達をするために。日本でいろいろな人や大学にプレゼンしているところなんです。
白木 ああ、e-Education Project Japanですね(編集部注:東進ハイスクールの仕組みを使って世界中の発展途上国の高校生に「最高の授業」を届ける、税所氏が立ち上げた事業)。資金調達もその一環ですか?
税所 いえ、実は今春、e-Educationの代表を交代することになったんです。今まで僕が切り込み隊長として事業を切り拓いてきたんですが、組織を整え、より成長させるためのフェーズに突入したので。e-Educationの創業メンバーで、JICAで修業してきた三輪開人に代表を譲ることになりました。
白木 そうだったんですか。
税所 それと、変化ということでいうと、ようやく今年の3月に早稲田大学を卒業しました! 7年もかかりましたよ(笑)。
白木 ご卒業、おめでとうございます(笑)。代表を交代して、大学も卒業して、これからどうする予定なのですか?
税所 はい、ロンドン大学の大学院、IOE(インスティチュート・オブ・エデュケ―ション)に進学することになりました! それで、革命戦線をつくる予定です。そのための資金調達なんです。
白木 え? 革命戦線?