革命家は普通のことで普通に悩む
白木 大学院をつくる、大隈重信になる……。税所くんはほんとうにアイデア奇抜というか、人と違う着眼点を持っていますよね。どのように新しい事業の発想を得ていますか?
税所 うーん、本が多いかな? 今回の事業のきっかけになった『謎の未承認国家ソマリランド』もそうですし、世界に飛び出したのは『グラミン銀行を知っていますか』の影響です。そもそも、「革命」というワードを意識し始めたのも、中学3年生で金城一紀さんの『レヴォリューションNo.3』を読んでからですし。
白木 なるほど、インプットの途中で気になるキーワードを見つけるんですね。
税所 あ、本と言えば、夏子さんの『自分のために生きる勇気』、本当に良い本でした! すごく勇気が出たんですよ。夏子さんに直接応援してもらっているような、背中を押されたような気持ちになって。ちょうどもやもやしていたときだったので……。
白木 税所くんにももやもやすることってあるんですか(笑)!
税所 ありますよ! 確かあれは、ソマリランドで活動すると決める前だったと思いますが……結構悩んでいて。
白木 どんな悩みだったんですか?
税所 僕は大学に7年在籍していたんですが、その間に同級生たちは卒業して働き始めているわけです。それも新入社員というわけでなく、入社して3~4年経とうとするころ。しっかりと社会人としてキャリアを積んで、成果を出して、年金も納めて、税金を払って……。それに比べて僕は企業に属したこともなければ、相も変わらず夢物語を語っている。こんな僕で本当に良いのかって……。
白木 え、本当に? そんな悩みを税所くんが?
税所 本当ですよ。もう、ぜんぜん気分が晴れなくて。
白木 税所くんがそういう「普通」の悩みを持つなんて、すごく意外。
税所 本当はマトモなんですよ! でも、夏子さんの本を読んでものすごく吹っ切れたんです。「そうだ、自分がやりたいことをやれば良いんだ!」と。
白木 ああ、それはよかった。そう思ってくれたのならうれしいです。
税所 とはいえ、なんだかんだ他にも悩みは尽きないんですけどね。このソマリランドの事業だって、ベンチャーキャピタルにプレゼンして落ちてしまったばかりですし……。
白木 そんなこと、気にしなくて大丈夫ですよ。もし誰かにわかってもらえなくても、「はい、次!」と吹っ切って前を向き続けていれば、いつか理解してくれる人が現れますから。
税所 ありがとうございます! 実は、なかなか日本の企業や大学に相手にされないので、今度この事業プランをシリコンバレーにぶつけてみたいと思っているんです。
白木 いいですね。ビル・ゲイツさんを見てもそうですが、日本よりシリコンバレーの方が教育事業に対しての理解もありますし。きっと大丈夫です!
税所 うーん、『自分のために生きる勇気』を読んだとき、まさにそういう「応援」を感じたんですよね。前を向く力というか。
白木 一歩を踏み出す勇気がない方や進行方向への悩みを抱えている方へのメッセージとして執筆したので、まさに伝わっていて嬉しいです。そういえば、以前、高杉晋作さんの生き様についての記事を読んだとき、まっさきに税所くんのことを思い出したんですよ。
税所 え! 高杉晋作ですか!?
白木 ええ。ちょっとクレイジーな人、リアルタイムではなかなか世間に考えが理解されなかった人が、結果的に世界を変えていくんだな、と。
税所 本当ですか、夏子さん。すごく光栄です!
白木 世の中、みんなが普通のことばっかりやっていても面白くないじゃないですか。私、税所くんみたいな人を「天才」と呼ぶと思っていて。だからこそ、普通の人が税所くんをロールモデルにするのは、無理があるんです(笑)。税所くんは個人コンテンツで勝負できる人だから。ソマリランドに大学院をつくろうと思いつくだけじゃなく、さらに行動に移す26歳なんて、日本中探してもなかなかいませんよ。だから、みんな税所くんの応援をしたくなるんだと思います。
税所 うーん……。
白木 税所くんみたいな人がいっぱい出てきたら面白いんですけどね。世の中が立ち行かなくなってしまうかもしれないけれど(笑)。もっと、動画とかを使って自分のことをコンテンツとして売り出してほしいくらい。「今、ソマリランドです!」とか配信したら、面白いと思いますよ。
税所 あ、それ、ニコ動とかでやってみたいです!
税所篤快さんの挑戦をクラウドファンディングで応援!
「謎の独立国家ソマリランド」での挑戦!高水準な大学教育は実施されず、意欲ある若者たちは進学のため国外に出てしまうこの地で、国内初の大学院を設立する!
<詳細はこちら>
https://readyfor.jp/projects/somaliland_doragon
白木夏子さん新刊のお知らせ!
赤面症で人見知り、いじめにもあっていたごく平凡な彼女は、なぜ世界中の鉱山を飛び回り、ダボス会議に出席するような起業家になったのか? 自分の人生をいかに経営していくか、心を鍛えていくか、自分自身をコントロールしていくか。誰でもすぐにできる自分のコアを見つけ、それを貫くための考え方と生き方のコツとは。
↓ご購入はこちらから↓