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地方の朝獲れ鮮魚がその日のうちに食卓に!
物流とITが可能にした喝采のサービス

待兼 音二郎
2014年9月17日
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 うまい魚が大量に獲れるのだが、なにぶん消費地が遠く、離島という地理条件のせいで届くまでに時間がかかり、二束三文でしか魚が売れない。ところが直送であれば、一転して「離島発」がブランド価値を持つようになる。

 ヤマトグローバルエキスプレスは全国34の空港に拠点を構え、約2000の生産者などと取引実績がある。そのネットワークと長年のノウハウを生かすことで、上記のような生産者と流通業者/店舗とのマッチングを数多く成立させ、産直の当日配送をサポートしている。

 これまでの食材輸送の経験を基に、どこの港から、いつ、どんな魚が水揚げされ、どの時期が旬であるかといった情報を各地の営業担当者が把握しているため、ニーズを先取りして産直を提案し、ネットワークを生かして全国に届けることができるのだ。

市場を通さず、航空便で直送することで、納期が大幅に短縮できる

 魚の流通は、イラストにあるように通常は漁港→産地市場→消費地市場→店舗という流れをたどる。午前2時頃に出漁した漁船が港に戻ってくるのが午前7時前。それが漁港でセリに掛けられて産地市場に送られる。産地市場で大阪向け、名古屋向けなどが買い取られ、東京向けのものが築地市場にやってくる。

 だから築地に届くのは比較的近い漁港のものでも水揚げ当日の夕方。それが翌日早朝からのセリに掛けられるわけだ。宮崎の離島の例の場合、延岡の市場から築地市場を経るため、東京の消費者の口に入るまでには水揚げから2~3日を要してしまう。

 魚は日本人の食卓に欠かせないもの。毎日大量に消費されるものだけに、シケや不漁があっても安定供給できる仕組みが欠かせない。それが築地市場に象徴される流通ネットワークであり、おかげでスーパーの鮮魚コーナーや海鮮居酒屋の黒板メニューには全国津々浦々からのとりどりの魚が日々欠かさず並ぶ。

 安定供給の仕組みがあるからこそ、朝獲れ鮮魚の当日配送という少量・個別の流通サービスが輝きを放つ。直送であるだけに配送料は余分にかかるが、市場の中間業者を通さないため、高級魚であれば中抜き効果で安く提供できる。たとえば肝つきのカワハギの場合、築地市場で買うと1キロ2400~3000円ほどするが、それが半値ほどになるという。

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