キャッシュフロー経営に転換せよ

 キャッシュフロー経営という言葉が注目を集めていて、現代の企業経営を語る上でのキーワードとなっています。キャッシュフロー経営とは、キャッシュフロー計算書を重視する経営のことで、企業が手元で実際に使えるお金をいかに増やすかに重点を置いた経営手法を意味します。借入金に頼るのではなく、自社の営業活動により資金を獲得し、さらにその資金を将来の資金獲得のために適切に運用する経営のやり方です。
 
 キャッシュフロー経営は、従来の日本型企業経営手法である売上高または利益の拡大を目指す経営、含み重視の経営、銀行借入依存経営といったやり方とは対照的な経営手法です。

 キャッシュフロー経営はまた、無借金経営を目指すものでもあります。無借金経営をしている会社ほど資金繰りがラクな会社はありません。

 経営者の中には、銀行からの借金が好きな人もいるようです。借金が好きとはいわないまでも、会社には借金があって当然と考えている人も少なくありません。その背景には、中小企業の自己資本不足がありますが、それと同時に、これまで銀行が必要なお金を貸してきたという事情があります。

 しかし、この不確実な世の中で、いつ銀行が融資を打ち切ってくるかわかりません。お金なら銀行にあるという時代はとうにすぎてしまいました。これからは中小企業も無借金経営を目指すべきです。

 無借金経営なら、倒産することがありませんし、いざというときには銀行でたやすくお金を借りることができます。

 無借金経営の基本は、毎期の利益を積み立てていくことです。儲かっているときには節税をして内部留保に努め、それでも利益があれば税金を払った後の利益を積み立てていきます。そして、借金を返していくことです。

 無借金経営をするためには、減量経営に徹しなければなりません。減量経営はムダな資産を持たないことと、ムダな経費を使わないことにより可能となります。

 まずできることは、余分な資産を処分することです。たいして使ってもいないゴルフ会員権はないですか。必要もない株式や不動産を持っていませんか。過剰在庫を抱えていませんか。これらのムダな資産があれば、早めに処分して、借金を返しておくべきでしょう。

 ムダな資産とムダな経費がなくなれば、資金繰りはラクになるはずです。