直近5期合計で
最終赤字1兆円超
10月末に発表されたソニーの2015年3月期中間決算は、ソニー、パナソニック、シャープという家電3社のなかで、またもや“独り負け”となった。
上半期連結売上高は6.5%増の3兆7114億円となったものの、営業損益は156億円の赤字、最終損益は1092億円の赤字となった。主な要因は9月17日にすでに発表していたスマートフォン事業の減損。中国市場で小米(シャオミ)などの格安メーカーの躍進によって販売台数が急ブレーキ。1760億円の減損処理を行った。
一方、パナソニックはすべてのセグメントで増益を達成。シャープはデジタル情報家電や液晶パネル事業の収益が改善。期初の予想を下回ったものの、前上期43億円の最終赤字から47億円の黒字を確保した。両社は取り組んできた構造改革の成果が確実に見えてきている。
中間決算と同日に発表されたソニーの今期業績予想は売上高7兆8000億円、営業損益は400億円の赤字、最終損益は2300億円の赤字となっている。この通りに着地すれば、同社は直近5期で1兆円超もの最終赤字を計上することになる。