部門代表の集まりの合議体によって作られた商品は、それぞれの部門の観点の最適化を目指した同床異夢の妥協の産物になりがちだ。本来のターゲット層の消費者にとって不要な機能が付け加えられるなど、何の商品だかわからないものになることもある。それを防げないのは、異なる機能を統合していく組織的な仕組みと人材が居ないからに他ならない。

 総合ではなく統合。分権ではなく集権。組織内の争いを極少化したいという立場で考えると、多様性を認める総合と分権のほうが明らかに居心地は良く適しているだろう。しかし、顧客のニーズよりも自分たちの組織的都合を優先していないだろうか。ずらずら病は、明らかにその症状といえるものなのだ。

(構成/大高志帆)

※なお、本記事は守秘義務の観点から事案の内容や設定の一部を改変させていただいているところがあります。