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和田参議院 (大川小の遺族から「検証が不十分」という声が上がっていることを踏まえて)有識者会議の調査の対象には大川小は含まれているのか? その調査は、過去の検証報告書が見落としている部分についても発見できるような、実効性のある調査となっているのか?

山本ともひろ文部科学大臣政務官 大川小学校の事故に関しては、文部科学省と宮城県の教育委員会の関与の元で行われた第三者による検証委員会において、平成26(2014)年2月に最終報告書がとりまとめられたところであり、この調査にこの事故が含まれるのかというと、直接の調査対象とはしていないが、この事故の教訓をきちっとこの調査に反映をさせるということにしている。(略)

和田議員 (略)この調査をする背景となったところには、京都市のプール事故とか、大川小学校は挙げられているが、大川小についてはあの検証報告書を読むだけという事なのか。追加で実地調査もしないということなのか。

山本政務官 (略)文部科学省としては公正中立の立場で検討委員会に積極的に関与もしてきたし、最終報告書が今年の2月に出たので、その報告書に盛り込まれた提言を踏まえて同様のことが二度と起こらないようにと、国として再発防止の取り組みに邁進していきたい。

 またこの調査では、学校において発生した全国ありとあらゆる事故事件、学校でどのような対応をしたのか、今、ヒアリングを行っているところであり、全ての遺族等へのヒアリングも今後行っていきたいと思っている。有識者会議における専門的な検討を行い、より実効性のある指針を策定して参りたい。

和田議員 過去の検証報告書を超えるような形の調査だと私は認識していたが、そうじゃないということだと、ただやるだけということになってしまうので、各種の委員会でしっかり問うて行きたい。

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 文科省側の回答は、大川小の件は、すでに専門家が検証して報告書が出ているので調査対象としない、という趣旨だ。そこには、遺族たちが、検証のあり方に強い異議を唱えたことや、委員長すら「検証は不十分」「限界があった」と語った事実は見えてこない。

 大川小学校事故検証委員会は、設置の段階から国や県教委が主導したものの、事前の合意形成が上手く図られておらず、検証途中で遺族側から進め方に強い異議が出るようになった。室崎委員長も最終的には「検証は不十分」と認めたにもかかわらず、24もの提言が並んだ。結局、遺族たちの真相究明への望みは法廷に持ち込まれた(参照:「大川小遺族が検証委に最後の訴え
不十分な最終報告書に「限界」明記を要望」
)。

 事後対応の過程で検証委が設置された。しかし、検証委自体も、遺族との関係性において深刻な課題を抱えることになったという点を忘れてはならない(参照:「大川小検証委「最終報告書」に“見切り”空白の50分を明らかにすべく一部遺族提訴検討へ」)。