1000円台の酒場巡り。今回はバーにやってきました。中央線沿線屈指の飲み屋街、中野駅北口の一角にあるのが、昭和39年創業の老舗バー「ブリック」です。
店に近づくと、ドアボーイとして入口扉の近くに待機していた店員さんが、スッと扉を開けて「いらっしゃいませ」と迎え入れてくれます。
カウンターの空席は、右後方から着席しやすいように、すべて右30度くらいの角度で整列しており、いつものように店内には凛とした空気が流れています。いい店に共通する「ちょっとした緊張感」が、この店にもあるのです。この緊張感があまりあり過ぎても居心地が良くないし、なさ過ぎると店全体がダレてしまう。実に微妙なバランスです。
手渡されたおしぼりで手を拭いつつ、まずはトリハイ(210円)と野菜スティック(400円)を注文します。
すぐに出されるトリハイは、白いバーコートに身を包んだ店員さんが、メジャーカップできっちりと1ジガー(45ml)分計量したトリスに炭酸水を入れてステアして作る、この店の名物カクテル。トリスで作るハイボールだからトリハイです。
野菜スティックは、セロリ、キュウリ、ニンジンの3種が、それぞれ3本ずつ。添えられた辛子マヨネーズをつけて、パリッといただく歯応えのよさがたまりません。
カランッ
1杯目のトリハイを飲み干して、空いたグラスをスッと差し出すと、カウンター内の店員さんが新しいグラスを取り出して、1杯目と同じ手順でトリハイを作ってくれます。