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見えてきた!電子図書館と出版社のWin-Winな関係
米OverDrive社とタッグを組んだ
電子取次メディアドゥの挑戦

待兼 音二郎
2015年1月7日
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貸出利用者のじつに4割が
同じタイトルを購入

 OverDrive社のシステムで特徴的なのは、書籍タイトルの脇に「Buy It Now」ボタンが実装されていることである。貸出待ちですぐには利用できない場合や、読んでその本が気に入った場合に、すぐに購入できるようにしたのだ。

 「電子貸出サービスで本を借りた人のじつに40%が、同じタイトルを購入していることが、データから判明したのです」(ハース氏)

 これはじつに驚くべき成果だ。図書館を書籍売上を奪う敵と見る出版社も少なくなかったが、実際にはショールームとしての機能が絶大であることが判明したのだ。かつては、OverDrive社を商売敵と見て書籍データの提供を拒む出版社もあった。ところが、販促効果が実証されたことで、現在ではすべての出版社と和解し、データ提供を受けられているという。

 OverDrive社が10年をかけてここまで磨き上げた電子書籍貸出システムを日本の図書館に導入するにあたって、生きてくるのがメディアドゥの電子取次としての経験とノウハウだ。

 目に見えない電子書籍をいかに露出させるかには多くの電子書店との協業で同社が培ったレコメンドシステムが活かせるし、日本の図書館では一見難しそうな「Buy It Now」ボタンの実装も、すでにAmazonへのリンクを張っている図書館もあり、決して不可能なことではないという。

 本のショールームとして日本の図書館がどんな姿に発展していくのか、メディアドゥの取り組みを見守りたい。

(待兼音二郎/5時から作家塾(R)
 

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