体育会学生でも明暗か
内定の取れる学生、取りづらい学生

 これらの魅力を秘める体育会学生だが、すべての学生が有利というわけでもない。前出の蔭山さんは、内定の取れる体育会学生と取りづらい体育会学生についてこう語る。

「当然ですが学歴の高い体育会学生はより人気があります。一方、そうではない大学で特にスポーツ推薦で入学した学生は、十分な対策が必要です。大学にかかわらず、『スポーツしかない』と思われたら内定は取りづらいですね」

 話を聞いた早慶上智、MARCHクラスの大学の体育会学生(4年生の内定者)は、多くの場合4月頭には大手人気企業から内定を獲得している人が多かったが、日東駒専クラスでは5月中旬以降に中小企業や地方企業から内定をもらえたという人が比較的多かった。もちろん一般の学生より「早い」のは間違いないが…。

 いずれにせよ、2月でオフシーズンが終わり、3月からオンシーズンになる体育会の部活は多い。アメフトやラグビー、サッカー部など魅力的に映る部活の学生ほど忙しくなる。しかも、経団連ガイドラインで示される面接解禁の8月からはリーグ戦が本格化するという部活もある。

「4年生は今までやってきたことの集大成。絶対に後悔したくないから練習には手を抜けない。だから早く就職先を決めて練習に集中したい」(東北大学・男子ラクロス部の学生)

 就職活動には人生がかかっているとはいえ、部活を大事にしたいという体育会学生の熱い気持ちが伝わる言葉だ。これから本格化する2016卒採用では、経団連が示すガイドラインによって大手企業などでは面接などの選考解禁は4年生の8月となり、採用期間が短期化。企業側の学生獲得競争はより厳しくなると見られている。体育会の素直で優秀な学生を獲得するために、のんびり8月の面接解禁時期を待っていると、企業が出遅れるのは間違いなさそうだ。

(ダイヤモンド・オンライン編集部 林恭子)