人生を左右する「大学入試後、就活前」
大学1、2年生の時期が最も大切な理由

 人生を左右する最も大事な時期は、大学進学者の場合、大学1、2年生の頃ではないか。もちろん仮説に過ぎないし、個人差もあろうが、最近そう思うようになった。

 自分の反省も含めて(「後悔」という方が正直かもしれないが)、日本にあって大学の1、2年生の時期は、最ものんびりした時期ではないだろうか。この時期こそが、最も屈託ない、自由に満ちた「青春時代」なのかもしれない。

 大学入試はその後の人材評価に大きな差がつく大きなイベントだが、これは終わっている。そして、大学3年生ともなると(企業間の申し合わせでは3年終わりの3月からが採用広報活動開始の建前となっているが)、「就活」に走り出さねばならない。

 4年生は、実質的に就職準備期間だ。そして、企業や官庁に就職してしまうと、それぞれの組織が求める働き方に適応しなければならない。

 個人の判断によって時間の使い方に大きな差がつく期間は、大学1、2年生の時期ということになる。事実、この時期の使い方で後の人材価値に大きな差が生じるのではないかと思う。

 もう少し露骨に言い換えると、大学1、2年生の過ごし方で、その後の人生(主に職業人生だが)を大幅に有利に変えることができる。

 当コラムの読者にとっては、自分自身よりはお子さんの問題かもしれないが、以下、学生のタイプをいくつかに分けて、この仮説についてご説明しよう。

 職業人の才能分野は、知力、体力、コミュニケーション能力、営業力、商才など多岐にわたるが、現代にあって、相対的な価値が高まっていてかつ学生時代の本人にもわかりやすいのは、率直に言って知力だろう。それら以外のビジネス上の才能は、働いてみて初めて気づくことが多い。