例えば、船橋の店舗でソファを見て、購入するか自宅に帰って検討してから購入を決めたとします。今のままでは、実際に購入するために、もう一度船橋の店舗まで行かなければなりません。しかし、例えば、銀座に店舗があれば、銀座で商品を購入し、配送することができます。わざわざ郊外の店舗にまで足を運ぶ必要がなくなるのです。

――それでもイケアが出店していない地方の消費者はイケアの商品を購入できません。

 確かに、それだけでは日本全国のお客さまにイケアの商品をお届けすることはできません。そこで、われわれはEコマース(電子商取引)などのオンラインサービスを16年までに開始する予定です。

 オンラインで注文ができるようになれば、地方のお客さまにもわれわれの商品をご購入いただけます。

 郊外に大型店、大都市に中小型店、そしてオンライン。この三つの店舗を組み合わせることにより、お客さまが購入方法を選択できるようになります。郊外の大型店で商品を見て、家に帰ってオンラインで注文する。オンラインで注文して、買い物のついでに大都市の店舗で受け取る。さまざまな方法での購入が可能になるのです。

――戦略がコンビニを中核としたある流通大手と似ているように感じます。

 コンビニなどの他の業態の戦略はわかりませんが、将来、われわれのような小売業のビジネスにおいて、店舗とEコマースのようなオンラインを融合させた、“オムニチャネル”のサービスが主流になることは間違いありません。Eコマースの売上比率も20年には10%は超えていると思います。

―― 一方で、昨年9月には「同一労働・同一賃金制」を導入するなど、人材にも投資を行っています。なぜ、制度の変更に踏み切ったのですか。

 イケア・ジャパンでは昨年9月より、パートタイマーの福利厚生を正社員に合わせ、契約も無期にしました。正社員、パートタイマーという時間による待遇の格差を無くしたのです。