どう付き合ったらいいの?
右も左も「めんどい人々」だらけ
世の中は「めんどい人々」で溢れている。できれば誰とでも仲良く心安らかに暮らしたいものだが、そう上手くはいかない。「めんどい人々」の発言や行動に振り回され、平穏な日々がストレスまみれになってしまう人も多いかと思う。まったく面倒くさい限りである。
厚生労働省が発表した『平成24年 労働者健康状況』調査によると、41.3%の労働者が職場の人間関係について、強い不安や悩みを抱えているそうだ。職場に限らず、プライベートでも人間関係の悩みを抱えている人は多いだろう。最近では、ソーシャルメディアの普及により、面倒臭い「人間関係」に晒される時間が急速に増えている。現代において人の悩みとは、人間関係に全てが集約されると言っても大げさではない。
「めんどいヤツとは付き合わなければいい」という意見もある。しかし、排除の理論は現代的ではない。できれば「めんどい人々」とも価値観の多様性を認め合い、共生して行きたいものだ。
なぜ彼ら、彼女らは面倒くさいのか――。この連載では、職場の上司、部下、同僚、そしてプライベートの友人、恋人まで、あなたを面倒事に巻き込む人々の実態と、うまく付き合って行くための心得を、できるだけわかり易く解析していこう。少しでもストレスの少ない平穏な日々を、あなたが得るために――。
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連載第1回で取り上げるのは、「意識高い系」の人々である。この言葉は主にインターネット上で特定の人々を揶揄する際に使われ、「意識高い系(笑)」と表記されることもある。
人材コンサルタントの常見陽平氏による著書『「意識高い系」という病 ソーシャル時代にはびこるバカヤロー』(ベスト新書)でその実態が伝えられているほか、2015年3~4月にはNHK BSプレミアムで「その男、意識高い系。」というドラマまで放送された。
世間から注目されている「意識高い系」とは、どのような人々なのか。