国公立大学に合格する力を習得できる中高一貫校や高校はどこか。「卒業生1人当たりの国公立大学合格力」を基に、全国の中高一貫校・高校をランキングし、ベスト2286校を選出した『ダイヤモンド・セレクト2015年8月号 中高一貫校・高校ランキング 2016年入試版』。ここでは、全国ベスト50校を紹介する。

 いわゆるアベノミクスの効果で最近は経済に明るい兆しがあるが、過去10年以上の景気低迷は、進学に対する若者の志向を大きく変えた。

「家計への経済負担の少ない国公立大学に進学したい」「日本経済への不安を考えると理系(特に医学部)の方がいいのではないか」と考える若者や保護者が増えているようだ。

全国高校「大学合格力」ランキング・ベスト50 <br />3位は灘高、2位筑駒、そして1位は?今年の東京大学の入学式。大学全入時代になっても、現役合格率は約65%と狭き門 
Photo by Ryuichi Mine

 高校でも、「就職でも、総合的に学んで5教科の試験を受けた国公立大学の卒業生の方が有利と聞くので、生徒には国公立大学への進学を勧めている」という学校がある。

 そうした社会の動向を踏まえ、経済誌「週刊ダイヤモンド」では5年前から、「国公立大学の合格力」で高校を評価する特集を組んできた。昨年からは別冊でこの企画を継続している。類似の企画は多くの総合週刊誌で毎春、掲載されているが、本誌は独自の分析で、全国の高校の大学合格力を比較しランキングしている。

 具体的な方法は、次の通りである。まず高校ごとに、主な国公立大学100校の偏差値と、その合格者数を掛け合わせたものの合計を算出する。

 次に、その値を各高校の卒業生数で割り算し、それを国公立大学合格力と称してランキングするのだ。

 つまり、「卒業生1人当たりの国公立大学合格力」によるランキングである。

 このランキングには、幾つかの特長がある。