最近、外食店のメニューやコンビニ商品の裏面を見ていますか。健康志向の高まりの中、どこもヘルシーメニューを増やしています。上手に利用しない手はありません。(AERA編集部・吉岡秀子)

管理栄養士監修の弁当やおにぎりなど、栄養バランスを考えた商品が続々登場(前列3品はサークルKサンクス)。半日分の野菜が取れるスープやサラダ、淑徳大学看護栄養学部教授監修の弁当など、本格的なヘルシー商品も(ファミリーマート)(撮影/写真部・長谷川唯)

 外食=不健康の図式は、もう過去のものになりつつある。

 平日の東京・有楽町。正午前の牛丼チェーン吉野家は満席だった。1分も待つことなく、席に座る。4列あるカウンターにはスーツ姿のビジネスマンだけでなく、女性や高齢者も目立つ。

 その多くが手にしているのは、黒い丼。牛丼用の白い丼ではない。5月下旬から発売になった「ベジ丼」だ。「一日に必要な野菜の量の半分が取れる」という触れ込みで、健康志向の強い女性や、野菜不足を気にする男性にも受け、「販売は好調」(吉野家)だという。

「吉野家らしくない」と嘆くファンもいるようだが、マクドナルドしかり、弁当チェーンのほっともっとしかり、「ヘルシー戦略」はいま、集客力アップの切り札だ。健康的なメニューを選択肢としてつくらないと、客足が遠のいてしまいかねない。