お母さんの努力は必ず実を結びます

 そして、今日抱いた子の目の表情を思い浮かべるのです。
 私の“泣き道場”で散々泣いた子が帰るときの、柔和な目つきが私の脳裏に浮かんでくるまで、号令を合図に自分の体を痛めつけます。

それがとっても幸せなのです。

 問題のある子どもが、自分自身のために努力することを悟ってもらえれば、お母さんの働きかけは軽くなります。

 ほんとうは、私が直接、手をかけてあげるほうが早く直せます。

 でも、それはしません。

お母さんがやることに最大の意味がありますから、私は必ずお母さんに教え、お母さんが子どもに働きかけるのです。

 子どもの欠点を直すには、お母さんの手引き、手助けが大切お母さんは子どもにとって最愛の人でなければなりません。

 そして、お母さんの努力は必ず実を結びます。

 私はと言えば、いつもえらそうにお母さんを叱る人です。
 だから、あまり子どもに好きになってもらえなくてもいいのです。
いかに子どもに奉仕できるか、いまは、それだけを考えています。