いつの時代も恋愛は男女の一大事だ。最近では恋愛に積極的ではない“草食系”や、まったく興味がない“絶食系”が増えているようだが、男女の営みである恋愛がこの世から消えてなくなることはない。だからこそ、面倒臭い事態に発展することもあるのだが。
とはいえ現在は、恋愛しにくい時代になっているようである。リクルートマーケティングパートナーズが運営するブライダル総研の「恋愛・婚活・結婚調査2015」によると、交際経験がない20代男性は41.9%に及ぶそうだ。30代も32.5%に恋愛経験がなく、60代まで含めた全体の数字を見ても、29.6%が一度も異性と付き合ったことがないという。
この手の調査結果はこれまで何度も発表され、その度に大きな話題になっているが、やはり3割近くが“恋愛未経験”なことは驚嘆に値する。前出の調査では、交際経験がない女性(20代~60代)も18.6%いるため、必ずしも男性だけの傾向ではないようだ。
なぜ、日本人は恋愛をしなくなったのか。精神的や経済的な要因、若者を取り巻く社会状況などさまざまな理由が考えられるのが、周囲に聞き取り調査して一番多いのは「そもそも出会いがない」という声である。筆者の実感からしても、うなずける意見だ。
では、恋愛を経て晴れてゴールインした夫婦がどこで出会っているのかというと、最も多い“場所”が職場である(国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査」)。日本法規情報が2015年7月に実施した「職場恋愛に関する実態調査」でも、42%の男女が「社内で付き合った経験がある」と回答している。いわゆる“社内恋愛”である。
しかし、社内恋愛には面倒臭い事態がつきものだ。上手くいっているうちはいいが、日常的に顔をあわせる状況だからこそ、トラブルが起きれば収集がつかなくなることもある。今回は出会いの場である“職場”で恋愛する際に注意すべき点をチェックしていこう。
社内恋愛で仕事の効率が下がる?
まず第一の問題は、社内恋愛による仕事の生産性の低下だ。マイナビウーマンの調査によると、76.4%の男性が「社内恋愛は仕事の効率を下げる」と考えているという。当然といえば、当然だ。「好きな人が身近にいて仕事のやる気が出る」と考えることもできようが、それは恋愛が絶好調の時である。