「我々はナンバーワン商社としての自信と気概を持ち、ここで他社を一気に引き離すべく、怒涛のごとく攻勢を掛けるべきです」
今月9日、伊藤忠商事の社員向けイントラネットに、岡藤正広社長のメッセージが掲載された。
この日までに大手総合商社の中間決算が出そろい、業界の盟主、三菱商事が今期純利益見通しを600億円減の3000億円に下方修正したことから、同3300億円の業界3位、伊藤忠が初の「ナンバーワン」に立つことが濃厚となったのだ。2位の三井物産だけでなく、15年間トップに君臨し続けた三菱商事までをも一気に抜き去り、勝利宣言した瞬間だった。
“下克上”が起こった要因は、原油や石炭など資源価格の長引く低迷にある。