陥りがちな思考の罠に迫る「カイゼン!思考力」。今回は、代表性ヒューリスティックを取り上げる。
――問題です
以下の会話のどこに問題があるか考えてみましょう。
「最近、うちの会社に応募してきたA君だけど、やたら元気な人間だったね」
「確かにそうでしたね。学生時代は、体育会系、趣味系含め、いくつものサークルを主催していたそうです」
「いかにもそういう感じだったな」
「でも、頭は悪くないし、社交的な感じですよね。大きな欠点もないので、採用は問題ないと思います」
「採用したら、彼は10年後何をしているかな」
「まあ、最もイメージしやすいのは、営業で頑張っているという感じでしょうか」
「僕は単に営業で頑張っているというより、営業マンの中でも結構トップグループにいる可能性の方が高いと思うな」