経営者の手取り年収を2倍にする
「減価償却資産投資」のポイント

 そうしたなか、これから経営者が注目したいのが、前述のように、不動産の減価償却をうまく使って個人の課税所得を下げ、手取り年収を増やす方法だ。それには、どうしたらいいのか。中小企業の経営者には「4年落ちの高級自動車」を買って節税する方法がよく知られている。これは2年で償却できるからであり、償却期間をいかに短くするかがポイントになる。ここでは、22年の耐用年数を過ぎた中古木造アパートを例に出そう。

 木造の建物は、22年の耐用年数を過ぎると、簡便法により4年償却ができる。購入代金を4年で経費にできて、会計上はほとんど価値がなくなっているのに、買ったときとほとんど変わらない価格で売ることがきるのだ。仮に買った建物割合が60%の物件は、毎年15%で減価償却できる。

 経営者が個人で2億円の物件を買えば、毎年3000万円を減価償却できる。つまり、3000万円の所得を得ていたとしても、所得税と住民税をゼロにできるのだ。たとえば、経営者の今の額面年収が3000万円の場合、所得税や住民税は1000万円ほどで、手取り年収は1800万円ほどのはずだ。毎年年収と同額の償却ができる資産を購入すれば、額面年収がゼロになり、税金の1000万円分と利回り5%相当の1000万円が増え、手取り収入は2倍以上の約3800万円となる。この仕組みがわかると、次の一手は額面年収を上げることになる。

 役員報酬は3月決算だとすると、4~6月の期初の3ヵ月で金額を決め、その後は金額を変えても経費に計上できなくなる。前述の例で、役員報酬を来期の4月から6000万円にするのであれば、理論上は、同じような償却額の物件を買えばいいことになる。額面年収を2倍にして、その節税までやると、以前の年収の4倍にすることも可能というわけだ。

 建物の割合が60%ではなく、80%の物件であれば、減価償却費をさらに大きくすることができる。60%では単年度の利回りが節税効果を含めて10%くらいになるが、これが80%だと償却も増えるので、14%くらいまで上げることができる。つまり、建物割合が多い物件を選んだほうがいいということになる。

◆「2億円物件」の減価償却イメージ図

経営者の手取り年収が2倍になる<br />「不動産減価償却」の魔法