
大人が望んだとおりに行動してくれないことが多い、発達障害・グレーゾーンの子どもたち。しかし彼らの特性を理解してちょっとした工夫を施すだけで、日常生活が大きく改善していくのだという。3000人以上の子どもたちを支援してきた発達支援コンサルタントが、本当に効果のあった具体的なノウハウをわかりやすく紹介する。※本稿は、小嶋悠紀『発達障害・グレーゾーンの子どもを伸ばす大人、ダメにする大人 家庭生活編』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。
子どもに帰宅時間を
守ってもらうには
遊びに夢中になると、発達障害の子どもは時間の感覚を失いやすくなります。
そのため、子どもが遊びに出かける前に、帰ってくる時間を約束しても、なかなか守れません。
このようなときは、アラーム付きの腕時計を試してください。
腕時計をつけて遊びに行かせ、アラームが鳴ったら帰宅するという約束をしておきます。
アラーム音は、近くで鳴る音なので本人が気づきやすいのです。
私が小学校の先生をしていたときには、2時間目と3時間目の間にある長い休み時間に、腕時計を子どもに渡してつけてもらっていました。
腕時計のアラームが鳴ると「休み時間がそろそろ終わる」とわかるため、アラームが鳴ると、みんな、素直に戻ってくることができていました。
自宅が見える場所で遊んでいるのならば、家の外の目立つところにタイマー付きのLEDライトを設置してもいいでしょう。
子どもには、「ライトが点いたら帰ってくるんだよ」と伝えておきます。これも、実際に試してもらったことがありますが、とても効果がありました。