「人生を変えたい」「夢を実現したい」と思う人は多い。しかし、一体どれだけの人がその実現に向け努力しているだろうか。現役の経営者で陽明学者の加地太祐氏は、「成功するためには、何より実践が大事」と説く。本連載では、加地氏の初の著書成功する人の考え方』(ダイヤモンド社より1月16日に発売)の内容をベースに、成功に必要なポイントをお伝えしていく。成功する人は、自分自身をどう高めているのか?

成功するもしないも自分次第

  人間の成功というのは究極のところ自分次第であり、言い換えれば
自分自身の質なのではないかと感じている。

 そこで僕がある成功する人から学んだ自分自身の高め方を紹介する。

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志を高める

 まず第一に重要なのがだ。

 成功する人の考え方の書籍でも詳しく書いたが、志は夢と全く違う。これを混同させては成功する人にはなれない。

 まず、夢は自分の命が尽きるまでの物語を想像し、志は自分の死んだ先の社会も意識する。

 所詮、僕らはこの人類史の中で100年足らずの短い期間を生きるに過ぎない。この短い人生の中をゴールとしていては、小さな達成感は得られるかもしれないが、大物になれることはない。

 多くの人は志を考える前に「どのようにすれば成功するのですか?」などの方法を聞こうとする。

 しかし、方法を聞いたところで、実践、実行するのは本人だ。

 だから本人に志がない状態であれば、残念ながら100の方法を聞いても成功することはありえない

責任感が行動を起こさせる

 次に重要なのが責任感だ。人間が行動する時には、2種類の行動心理があると言われる。

 ひとつは自分から行動する。もうひとつは他人に言われて行動する。

 自分の責任感が働いている時は必ず、自分から行動することができる。

 逆に他人に言われて行動する時は、どんな失敗さえも他人になすりつけることができる。

 多くの成功する人は主体性を持った人であり、それは自分が何とかしなければという責任感から生まれてきている。

 そんな自分の責任感から主人公として考えられる人間は、未来に大きな差が生まれる。

機を逃さない感性を養う

 成功する人は、感性直感と言われる見えないチカラを多く用いる。

 この感性を育てるのは、他人の目標では無く、常に自分の目標を胸に生きる人間だ。

 他人の言われるがままの目標を持つ物に、直感やひらめきは生まれてこない。

 僕らは子どもの頃から義務教育という他人の目標を強いられる。

 そんな目標に挫折してしまうと、まるで自分の目標に挫折したような感覚だけが植え付けられる。

 他人の目標はどうでもいい。自分の決めた事だけ必ずやり続けるのだ。そんな生き方をすれば必ず直感が冴えぬき、ひらめきが生まれる人間となれる

魅力ある人間になる

 徳のあるものは必ず隣に誰かいるものと言われるが、そのような魅力はどのように磨かれるのか?

 それは、自分を利するのではなく、他人を利する考え、生き方から生まれてくると僕は考えている。

 いつも自分のことばかり考えている人には、人は集まってこない。

常に他人を思いやり、優しく生きる

 優しいという文字は優れていると読めるように、そのようなところから成功する人の考え方を持つ優れた人間が生まれてくるのだ。

加地太祐(かじ・たいすけ)
1976年大阪生まれ。株式会社aim代表取締役。
阪南大学高等学校中退後、溶接工に。その後、サラリーマンになり英会話スクールに通うが、1年後の2004年に通っていた英会話スクールが倒産。当時の従業員に「給料を数ヵ月もらわぬままオーナーが失踪したので助けてください!」と生徒なのに相談される。月商18万円で家賃支払いが23万円と大赤字なのにもかかわらず、「可哀想だから」と400万円を借金して援助し、サラリーマンを続けながら思いがけずオーナー経営者になる。
しかし、3ヵ月で資金がなくなり、助けてと言った従業員も退職。その後、英会話スクールの経営を実弟にまかせるが、1年後に病死する。この人生のどん底のときに安定したサラリーマンを辞め、給料の出ない英会話スクール経営1本に絞る。その後、NOVAが倒産し英会話教師だった外国人失業者があふれた。彼らを黙って見過ごせないと、生徒が増えたわけでもないのに日払いで外国人を雇う。この行動が新聞に紹介され、それがもとで生徒数が飛躍的に増え、以後、順調に業績を伸ばす。
2015年2月6日、交通事故に合い5日間意識不明に。6日目に目覚めたとき、「このまま死んだら僕はこの世界に何も残していないことになる」と愕然とする。
それがきっかけで、スタッフや愛する娘たちに残せるのは「言葉しかないのだ」と悟り「成功する人の考え方」の連載をスタート。純粋に言葉の力を試すために名前をふせたままスタートするも幸運にも支持を得て開始8ヵ月で3万いいね!を突破。月間リーチ数250万人の人気ウェブサイトに成長する。年間1000人以上の経営者と対話し、会社経営を行う傍ら、1人でも多くの成功者を世に出したいと、日夜、記事の執筆に精力を注いでいる。山田方谷を学ぶ実践塾「方谷 塾」塾頭、陽明学者。
所属団体
・盛和塾<大阪> 世話人。稲盛和夫の経営者塾世話人
・EO Osaka<Entrepreneur Organization>理事。アメリカに母体を持つ経営者団体。年商100万ドル以上の経営者が集まる団体
成功する人の考え方HP http://ekusia.com/
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※次回は、2月9日(火)に掲載します。

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