元妻はそれでも「子どもに会ってほしい。子どものためによりを戻してほしい」とすがってきたそうで、しかも話し合いの別れ際には「もう恨みっこなしね!」と言われ、半ば強制的に握手までさせられたのです。しかし、元妻が何と言おうと健太郎さんの気持ちが変わることはありませんでした。

 結局、元妻は「あなたとは離婚して正解だったわ」とLINEで捨て台詞を吐いた後、いったん連絡は途絶え、健太郎さんは胸をなで下ろしたのです。もともと2人は「元」夫婦で、しかも元妻は健太郎さんに捨てられるような形で離婚したのですが、なぜ今さら、すり寄ってきたのでしょうか?

 健太郎さんが察するに……離婚後、元妻は新しい彼氏と付き合っていたけれど、最近、何らかの理由で振られてしまい、心寂しく、人恋しくなり、さらには経済的に厳しくなり、健太郎さんのことを思い出したのではないか、と。

「確かに僕は娘の父親だし、彼女は母親です。そのことは一生、変わりません。しかし、僕と彼女は赤の他人です。こんな女と結婚したのが運の尽きなのでしょうか?これで最後なら良いのですが、これからも娘をダシにして好き勝手なことを言ってきそうで頭が痛いです」

 健太郎さんはようやく離婚できたのに、今でも元妻の影におびえながら、肩をすくめるように暮らしています。妻という存在は、いったん離婚したとしても、忘れたくても忘れられない存在として付きまとうのです。

離婚経験者の悲痛な叫び
共感するか、開き直るか

 今回は離婚経験者の男性の悲痛な叫びを紹介してきました。「これを読んで何が変わるの?」あなたはそうやって首をかしげるかもしれません。確かに、清原容疑者や高岡奏輔のように離婚「後」に、悩んだり、苦しんだり、頭を抱えている人の「諸悪の根源」を解決するほどの効果は期待できないでしょう。

 ただ「何の意味もないのか」というと、そんなことはありません。「そう、そう、そうなんだよね」と共感できる話が1つや2つはきっと含まれているはずです。現在、苦境にある人でも、「こんなに辛い思いをしているのは自分だけじゃない」と共感することができるのではないでしょうか?

「結構、みんな大変なんだな。じゃぁ、もう少し頑張ってみようか」と開き直ることができれば、イライラやモヤモヤが多少でも晴れて、大量のアルコールや薬物、そして暴力に頼らずに生きていけるのではないでしょうか。読者のみなさんが清原容疑者や高岡奏輔を反面教師にし、道を踏み外して人生を台無しにすることがないよう願っています。

(文中敬称略)

>>後編『現役世代も考えたい 「男は離婚で「妻子」以外に何を失うのか(下)』を読む