5、「ちゃんと検討できていない」

 どんな提案にも必ず検討すべき点があるものだが、上司や会社にNOを出される提案のほとんどは検討すべき点が明確になっておらず、そこで起こりうる問題がクリアされる状態になっていない。「ここはどうなってるの?」と聞かれて「それについてはまだ……」と答えるようでは、却下されて当然である。新しい試みにおいて、すべてを完璧な状態で提案するのは確かに難しいが、少なくともその段階で把握できる諸問題はすべて明確にして、対応策を考えていない場合は、まともな提案として扱ってもらえない。

6、「それで、結局何がしたいの?」

 若いビジネスマンだけでなく、案外手練れの熟練者にも発生するのが、手段の工夫のほうに一生懸命になりすぎて、「そもそも」の目的があいまいになったり、「複数の目的がごちゃごちゃになって整理されていない」ようなケースである。結局のところ、「競合商品からシェアを奪うのか、新規需要を掘り起こすのか」「若い女性向けのおいしさ訴求なのか、ダイエット訴求なのか、ファッション性訴求なのか」等。もちろん、いろいろな目的がすべて満たされている場合もあるのだろうが、これらが一連のストーリーなどで人の認知構造の中にスッキリと納まるような形になっていないと、「よくわからない、何でもありだけども、結局何でもない提案」と認識され却下される傾向にある。

7、「具体的じゃないな」

 理念的、理想的だが、「誰がいつ何をどうするのか」という実行の工程が具体的になっていないケース。提案が行動レベルに落ちていないと、内容としては面白そうでもGOサインは出ない。このままでは真のコストも読めないから儲かるかどうかよくわからない。提案には、「未来に向けての設計図と工程シナリオ」が明確になっていないといけない。それでないと、安心して任せられない。実際には変更の余地は大きくても、その段階において、できるだけ具体性のある提案をしよう。それでないと提案の実現に疑問符がつけられる。

8、「俺を犯罪者にしたいのか?」

 他社もやっていないし、儲かりそうだ。これはすごい発見をした……そう感じる提案は、提出する前に管理部門を巻き込んで法令等をよく調べる必要がある。誰もがやりそうなのにやっていない場合、コンプライアンス的に問題があったり、他社との契約に引っかかってしまったりすることが多いのだ。たとえば、「豪華な景品を付けて集客しよう!」と思いつき、準備をはじめたら「景品表示法的にNGだった」なんていうのはどんな会社にもありうる話だ。

9、「誰がやるの?」

「社内に数人しかいない特殊技能の持ち主を勝手に使うことを前提」にしていたり、「ここは外注」などと簡単に書いているところが提案の「キモ」の部分だったり。重要な経営資源(とくに人材)の確保におい見通しが立っていない提案には、当然ながらGOサインは出ない。こういう提案はある種の詐欺のようなものなので、上司から見て大変印象が悪い。