4月1日、三菱東京UFJ銀行のトップに小山田隆頭取が就任した。長期政権を避けるために頭取には任期4年の不文律が存在し、リーダーのカリスマ性に過度な依存をしない運営を心掛けてきた国内最大手銀行。その中で新頭取はどんな「小山田色」を出していくのか。

三菱東京UFJ新頭取が目指す組織とは<br />Photo by Masato Kato

──頭取の個性よりも組織力を重視した経営が企業文化ではありますが、「小山田色」を出していきたい点を教えてください。

 危機の局面ではリーダーシップの発揮が問われると思いますが、平時では任せることは任せ、みんなの力を引き出しながら、チーム力を大事にしたい。それを高めるために何をすべきか、常に問題意識を持って取り組むつもりです。

 変化が激しい時代を迎える中で、われわれ自身も変化してチャレンジしないといけない状況なので、行員一人一人が主体性を持って変革に向かって動けるような環境をつくっていくことが私のミッションです。それこそが変化への対応になると思います。

(金融とテクノロジーの融合である)フィンテックなどの技術が出てくる中で、銀行業務も大きく変わってくると思います。そうした動きも活用しながら、この4月以降にいろんな体制の変更にトライしたいと考えています。

──具体的にはどんなことを考えているのでしょうか。