ユーロが一時1.33ドルまで上昇してきました。ここまでのユーロ高は、ほぼ予想どおりだったと思います。
ただ、そのようなユーロ高は、このあたりが「終わりの始まり」ではないかと思っています。
ユーロのリバウンドは、せいぜい1.35ドル前後までか
私は、ユーロは「下がり過ぎ」で「売られ過ぎ」だから、その修正によって反発すると予想していました(「金融混乱行き過ぎの修正が始まった!豪ドル、ユーロ、米ドルの反発のメドは?」を参照)。
そして「下がり過ぎ」の修正について、90日移動平均線に基づく分析から、最低でも1.3ドルの回復、しかし1.4ドルまでは届かず、せいぜい1.35ドル前後までではないかと予想しました(「ユーロ反発は終盤へ。1.35ドルに届くか?相場を左右する今週の重要イベントとは?」を参照)。
ユーロ/米ドル 日足チャート
ユーロ/米ドルの90日移動平均線からのカイ離率には、±10%を超えると「行き過ぎ」で、その「行き過ぎ」の修正が起こった場合、最低でも90日移動平均線に戻るという経験則があります。
90日移動平均線は8月9日(月)現在、1.275ドル近辺にあります。ですから、カイ離率プラス5%で1.33ドル、プラス10%なら1.4ドルという計算になるわけです。
このように、90日移動平均線からのカイ離率でみると、ユーロは「下がり過ぎ」が修正され、逆に「上がり過ぎ」が拡大する動きになっていることがわかります。
ユーロの「上がり過ぎ」は経験的に、90日移動平均線からのかい離率がプラス5%を超えると要注意で、プラス10%を超えたことはほとんどありませんでした。
そうであれば、前述したように、足元のユーロ高はせいぜい1.35ドル前後までで、1.4ドルには届かないといった見方になるのです。
空前のユーロの「売られ過ぎ」はほぼ是正された
それでは、もう1つの「行き過ぎ」はどうなっているでしょうか?
ユーロのポジションをCFTC(米商品先物取引委員会)の統計で見てみると…