バカリーマン日本代表 伊藤喜之

 さて、「バカでも年収1000万円稼ぐ6大奥義」の(2)は、「超速行動でエリートたちを置き去りにする」です。

 僕がこれまで読みあさってきたビジネス書やビジネス雑誌には、「人の2倍、行動しろ!」とか「若いうちは休みなく働け!」といったことが多く書かれていました。

 ですが、これって本当に「真実」なんでしょうか? 本当にこれで、僕のような「偏差値30のおバカ」でも、「エリートたち」を相手に大逆転することができるのでしょうか? 実際にやってみた答えは……「NO」でした。

 23歳、ダメダメサラリーマン時代の頃のこと…当時の僕は「なりふりかまわず、人の2倍、3倍やってやろう!」と決め、連日、連日、深夜2時まで仕事をし続けたことがあります。ところが…、1ヵ月たっても2ヵ月たっても、まるで成果は上がりませんでした。

 自分なりにがんばりまくったつもりでしたが、評価は「人並み以下」。僕には、行動の「量」で、「クオリティー」をカバーすることができませんでした…。やっぱりダメだ。

 そこでおバカで単純な僕は、こう考えてみたのです。

「量でダメなら、スピードだ!」。

「スピード」は、「クオリティー」に勝る

「クオリティーを高くできない分を、量でカバーしようとする人」はたくさんいるけれど、「クオリティーを高くできない分を、行動のスピードで圧倒的にブッちぎる人」は、ほぼいません。

「だとすれば、人の5~10倍のスピードで行動をするだけで、劇的&圧倒的に成果を上げることができるのではないか!」

 これが僕の「仮説」でした。

「クオリティー」で勝負しようとすると、どうしても高い能力が求められます。高い能力がないので、とにかく「量」で勝負しようとしても結局おバカは太刀打ちできない。

 ならばとにかく、「スピードを上げる」のです。「人の5~10倍のスピードで、とにかく超速で動けばいいだけ」だから、「能力」はいりません。僕のような「おバカ」でもできる。そう確信しました。