お金を払って時間を使っているのに、なんでこんな不快な思いをしなければならないのか……。飲食店で、そんな思いをしたことはないだろうか。人気のチェーン店で、隠れ家的個人店で、私たちは不運なことに「モンスター飲食店」に出合ってしまうことがある。こんな飲食店、二度と訪れたくない! そんな悲鳴に近い声を集めた。(取材・文/鎌田和歌)
世界でも類を見ないほど細やかな対応だと言われる「ニッポンのおもてなし」。外国人観光客からすると不自然に見えることもあるほど、日本の接客は丁寧だと言われている。
しかし一方で、客をあざ笑うような「モンスター飲食店」も存在している。「お金を払ったのに、どうしてこんな接客、いや、こんな仕打ちを受けなければいけないのか……」そう思ってしまうほどの対応に、時として戸惑ったことはないだろうか。お客と店員とのトラブルは、時として事件沙汰にもなる。
時給の安いチェーン店でさえ、「笑顔での接客」が強制されているためのストレスなのか。それともただ単に、接客業に向いていない人がその職に就いてしまったための不幸なのか。
大なり小なり、誰しも飲食店で嫌な思いをしたことはあるだろう。今回はその中から、通常の神経では理解できないような「モンスター飲食店」のケースを集めてみた。
「オーダー取ったら許さねえ!」
犬も食わない店員同士のケンカ
話を聞いた中でも多かったのが、店内で店員同士がケンカをしているというケースだった。忙しさによるイラ立ちをスタッフ同士でぶつけ合ってしまうのか。しかし、その姿をお客はしっかり見ている。
「観光で訪れた地方の揚げ物店。席がかなり空いているのに、席に案内されず、数十分待たされる。注文したら『オーダーが詰まっていて、いつできるかわかんないけどいいですか?』と言われ、その後でフロアスタッフと厨房スタッフが怒鳴り合いのケンカをしているのが聞こえてきました。厨房から『これ以上オーダー取ったら許さねーぞ!』とか……。その上出てきたメニューはおいしくなかったです」(30代女性)