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優秀な新卒の7割は女性?
本気で登用しないと企業は勝てない時代

――IBMが感じた危機感と、女性リーダーたちの声

大河原克行
【第119回】 2016年7月15日
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快適な環境だけでは成長できない

 こう語る一方で、「自らが成長する際には、快適感はなじまない。進歩したいのであれば、リスクを取るべきであり、リスクに晒された時にこそ進歩する。ナーバスになったり、緊張することはいいこと。そういうことを果敢に挑戦してほしい」と、ロメッティ会長らしい言葉で女性にエールを送った。

 米大統領情報活動諮問会議の共同議長にオバマ大統領から任命されており、IBM、フェデックス、メドトロニック、パブリック・サービス・エンタープライズ・グループなどの大手企業の取締役を務めているレンセラー工科大学のシャーリー・アン・ジャクソン学長は、次のように語った。

 「レンセラー工科大学は、米国で最も古い工科大学であるが、1946年に女性が初めて卒業した。だが、サイエンス、エンジニアリング、テクノロジー、数学に興味を持っている女性の比率が下がっている。また、シリコンンバレーでも女性のリーダーシップが欠けているともいわれている。

和やかな雰囲気に包まれた会場の様子

 女性が、社会において、どんなに素晴らしいことを成し遂げているのかということを、実際に目で見ることが大切である。女性が学生になった時点で、ロールモデルを提示したり、メンターシッププログラムを提供したり、あるいは活躍できる機会を提供する必要がある。

 また、企業では、女性が役員に就くことで、機運が変わることや、経済的な価値を生むことを受け止め、女性が経済的発展に果たす役割が大きいことを知るべきである。ただ、無意識の偏見があるのも事実であり、その点では、女性への配慮が必要である。会社内部の価値を拡大するためにも、文化的に適切な形で女性に配慮してほしい」と提言。「これからの企業には、家族にやさしい施策が必要である。また、会社を辞めてしまった女性に対して、女性が声をかけてほしい。それが、女性が働く上での社会との架け橋になる」などと述べた。

 こうした女性のリーダーシップを対象にしたフォーラムは少ない。日本においても、女性の活用が重視されるなかで、女性リーダー自らがそれを牽引していく姿勢を共通認識として共有するという点でも大きな意味があったといえそうだ。

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