グループセックス愛好家も同様だ。刑法上の「公然わいせつ罪」に問われる可能性を含むグループセックスは、ラブホテルにとってはタブーである。風営法を所管法令とする警察を「刺激したくない」(前出・大阪府内のラブホテル従業員)という意識がそこにはある。

 このグループセックスは、密室で親しい複数男女が合意の下で性行為を行っても、誰も被害者と呼ぶべき人がおらず、違法と言えるかどうか「議論が分かれる」(性犯罪、風営法に詳しい弁護士)という。

 しかし、2009年6月、宮城県警は仙台市内のマンションの一室で行われていた乱交パーティを摘発に踏み切った。当時、ネット上で「警察は個人の性癖にまで踏み込むのか」と反発の声が上がったことは記憶に新しい。こうした世論の声を受けて、事件を担当した仙台中央署は次のようなコメントを出している。

「逮捕したのは、マンションの一室とはいえ不特定多数の者が公然と性行為をしていたからです。参加者がほかの全裸の参加者を見ることができる状態でした。ストリップショーでも、性行為を客に見せるようであればダメです。お金を取ったこととは関係ありません。知人同士でも、状況によっては公然わいせつに問われます」

 実際、ラブホテル側のグループセックス愛好家への風当たりはきつい。東京・大阪、東西大都市のラブホテル10施設に、「グループセックス愛好家利用を認めるか」との問いを投げかけてみたが、その答えは概ね以下に集約された。

「3人以上の利用は認めているが、男性の人数割合が多ければお断りしている。男性人数割合が高いと犯罪性が高くなるというのがその理由。もちろんケースバイケースだが6人を超えると、男女同数でもお請けするかどうかは微妙。ただし『女子会』にみられる女性ばかりの利用ならば、その時の状況次第だが相当な大人数でもお引き受けする」

 ここでいう「犯罪性」とは、公然わいせつ罪に問われる可能性のある乱交パーティ、すなわちグループセックスを指すことは言うまでもない。

室内のきれいさはビジネスホテル並み
ビジネスマンから貧困層まで客層はさまざま

 さて、このラブホテル10施設の話から浮き彫りになったことがある。ラブホテルでの3名以上利用では、「男性1人・女性2人」「男性2人・女性2人」は問題なくOK。「男性2人・女性3人」は場所によってはセーフ。「男性3人・女性2人」なら、大抵アウトということだ。

 男性1人・女性2人の3Pやスワッピング(夫婦交換)は大丈夫だが、グループセックスは限りなく不可能というのが、今のラブホテルの現状である。