伊東正一 九州大学大学院農学研究院教授 いとう・しょういち/九州大学大学院 農学研究院 農業資源経済学部門 食料農業政策学 教授。1953年宮崎県生まれ。宮崎大学農学部卒業、日本農業新聞社記者の後、留学。米国アーカンソー大学大学院修士、テキサスA&M大学大学院博士号(農業経済学)を取得。ワシントンのIFPRI(国際食料政策研究所)上級研究員、鳥取大学農学部教授などを経て現職。専門分野は食料農業政策、世界の穀物の需給政策、貿易及び潜在的生産能力。「世界のコメ学際研究グループ」を組織し、シンポジウムを国内外で毎年開催。また、ホームページにて、世界200ヵ国・地域に及ぶ「世界の食料統計」(4ヵ国語・毎月更新)、国際価格のデータや種々の研究成果を掲載し、国内外に向けて情報発信している。 消費者利益無視で血税を無駄遣い TPP「コメ輸入枠拡大」は誰のためか 伊東正一 TPPの国会承認と署名が目前に迫っている。TPPをめぐり、日本において最も大きな問題となったのはコメの輸入拡大だった。だが現在の政府のやり方では、消費者のメリットにも、そして生産者を育てることにもならない。 2016年1月28日 5:00