白浜雄介
今年1月から3月までに自己破産手続きの準備に入り、事実上倒産しているアパレル・雑貨業者の数は足元で大幅に増加している。なぜ、倒産が増加しているのか。今年に入って倒産に追い込まれた老舗とスタートアップの2社の事例から、アパレル業界の厳しい現状を解説する。

3度目の緊急事態宣言が延長され、新型コロナによる経済被害は大きくなるばかりだ。1度目の宣言発出からすでに1年以上がたち、飲食店やホテル、旅行業者などコロナ禍での苦境が伝えられる。その一方で、日々の生活に密着している業種にもかかわらず、あまりその実態が表に出ていこない業種もある。

新型コロナの影響でアパレル業界の倒産が相次いでいる。特に関西エリアは深刻で、今年11月末までの新型コロナ関連倒産件数は飲食店を上回り、業界別でトップとなっている。なぜこれほど厳しい状況に陥っているのか。今年倒産した2社の事例を元に、帝国データバンクが解説する。
