鈴木あづさ
森友学園を巡る公文書改ざん問題で、財務省は「スティグマ=負の烙印」を未来永劫背負い続ける運命となった。その財務省の事務方トップである現役の財務事務次官が、実名で与野党の政策論争を「バラマキ合戦」と一刀両断した。十字架を背負う財務省の声は国民に届くのか。そして、「どの口が言うか」の批判を恐れず、政治家や国民に耳の痛い指摘をできる財務官僚は後に続くのか。

戦後最長となる8年9カ月にわたって財務省に君臨した麻生太郎前財務大臣。5年弱にわたって彼を追い続けた日本テレビ報道局の経済部デスクが、独特の「麻生節」に失言、官僚からの人気、そして実行した政策までを振り返り、戦後最長財務大臣が遺したものとはなんだったのかを考える。
