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伊藤彰一
#40
2026年3月期の地方銀行の当期純利益は1.75兆円に達し、過去20年での最高益を更新した。しかし、最終利益の表面的な数字だけで各行の持続力を一律に推し量ることはできない。融資の伸びが不動産業へ偏る構造的リスクや、貸出金に擬態した「仕組み貸し出し(SPC融資)」の存在、さらには円債含み損の処理能力まで、好決算の裏側に潜む地銀間の残酷な「実力差」の見極め方を解剖する。

#12
地方銀行の2026年3月期中間決算は増収増益が相次ぎ、直近PBR(株価純資産倍率)が1倍に到達する地銀も出てきている。だが、その業績は一様に期待できるわけではない。利上げを収益に結び付ける感応度には差があり、円債評価損や預金確保も、先行きを大きく左右する。地銀の最新中間決算の数字の裏側を読み解き、収益向上余地の大きい地銀を見分けるポイントを解説する。

3年前に始まったコロナ融資の無利息期間が終了し始め、返済が本格化してきているとされる。その返済が進めば、地銀にとっては貸出利息の減少要因となる。地銀別のコロナ融資の状況をもとに、コロナ融資の返済が進んだ場合の減収リスクを試算し、地銀経営への影響を概括する。

シルバーゲートバンク、シリコンバレーバンク(SVB)、シグネチャーバンクと米国金融機関の破綻等が相次ぎ、スイスの大手金融グループであるクレディ・スイス・グループは信用不安の深刻化によって、同じスイスのUBSに救済買収される事態に至った。破綻や信用不安の原因はさまざまとはいえ、ALMや債券投資の問題など、わが国の地域金融機関経営においても教訓とすべき点が認められる。本稿では、主にSVBを中心に破綻の背景や財務情報を分析し、今後の地域金融機関経営において考慮すべき示唆を整理する。
