山口仲美 埼玉大学名誉教授 やまぐち なかみ/1943年生まれ。お茶の水女子大学卒業。東京大学大学院修士課程修了。文学博士。埼玉大学名誉教授。文化功労者。古典語から現代語までの日本語の歴史を研究。特に『犬は「びよ」と鳴いていた』(光文社)、『ちんちん千鳥のなく声は』(大修館書店)など、擬音語・擬態語の歴史的研究は、高く評価されている。論文「源氏物語の比喩表現と作者(上)(下)」で日本古典文学会賞、『平安文学の文体の研究』(明治書院)で金田一京助博士記念賞、『日本語の歴史』(岩波書店)で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。また、「日本語に関する独創的な研究」が評価され、2022年に日本学賞を受賞。2008年紫綬褒章、2016年瑞宝中綬章を受章。 日本語が「消滅の危機」にある理由、世界で9番目に話されているのになぜ? 山口仲美 「日本語が消滅する」と聞いたらどのように感じるでしょうか?日本語研究の第一人者で埼玉大学名誉教授の山口仲美さんは「世界のあちこちで民族固有の言語が消滅しているように、油断をすると日本語も消滅する」と危惧しています。実際、「2週間に1言語のペースで衰退しつつある言語の最後の話者が死んでいる」と言われています。なぜ、日本語は消滅の危機にあるのでしょうか。『日本語が消滅する』(幻冬舎新書)より紹介します。 2023年9月14日 12:30