
樋原伸彦
事業会社において新規事業がたいがいうまくいかないとみなされてしまうのはなぜなのか。始動する新規プロジェクトの数が極めて少なくなり、新規プロジェクトが始動した場合も予測通りに進行することはまずないという状況が生まれがちな組織では、「新規事業なんてやるもんじゃない」と優秀な社員ほど萎えていく負のスパイラルが生まれる。どうしたら悪循環から抜け出せるのか。

第1回
2011年、欧州財政問題は危機的な状況を迎えた。危機の要因は経済のファンダメンタルズにあるものの、実は政治の側の意志決定が危機のトリガーを引き、危機を深化させる一番の要因になってしまった例は多い。過去の金融危機を参照しながら、2012年のユーロ危機のシナリオを描く。
